「銀行でリスケをして毎月の返済をなんとか抑えたい・・」

「銀行融資でリスケしやすくなる方法ってある?」

このように、銀行融資のリスケに関する疑問をお持ちではないでしょうか。

銀行で融資を受けているのに経営状況が悪くなると、なんとかリスケして資金繰りを改善したいと思いますよね。

本記事ではそんな悩みをお持ちの方に向けて、銀行融資のリスケに関する概要やメリットデメリット、リスケ交渉のコツなどをご紹介します。

この記事を読むことで、銀行がリスケを嫌がる理由を理解でき、銀行でリスケをしやすくなります。

ぜひ最後まで読み進めてみてください。

銀行融資のリスケ(リスケジュール)とは?

銀行融資のリスケ(リスケジュール)とは?

銀行融資のリスケ(リスケジュール)とは、借入条件の変更を行うことを指します。

経済状況の悪化や取引先の倒産などで資金繰りが悪くなった際に

  • 毎月の返済額を減らしてもらう
  • 返済期限を延長してもらう

ことができます。

そんなリスケですが、現状として約20%の中小企業が申請をしています。

また、金融庁の調査によるとリスケの実行率は90%を超えており、申請をすればほとんどの確率で認められています。

では、銀行融資においてリスケを行うと、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

銀行融資におけるリスケのメリット

まずは銀行融資のリスケにおけるメリットをご紹介します。

主に挙げられるメリットは次の2つになります。

  1. 貸付条件を変更し返済期間を延長できる
  2. 資金繰りが改善され倒産のリスクが下がる

それぞれ解説していきます。

メリット①貸付条件を変更し返済期間を延長できる

リスケとは貸付条件の変更を行うことです。

具体的には次の2つの貸付条件を変更でき、

  • 返済期限の延長
  • 毎月の返済額の減少

毎月の返済を利息分のみに変更することも可能です。

一見すると、利息分のみの支払いだけだと元本の返済ができないため、あまり意味がないと思う方もいるかもしれません。

しかし、資金繰りが困難な企業にとって直近の返済額を少しでも減らすことで、後に資金繰りを改善できるので、有効な手段と言えます。

メリット②資金繰りが改善され倒産のリスクが下がる

また、リスケを行うことで倒産のリスクを抑えることも可能です。

一般的に銀行融資の返済では、返済額の8割~9割は元本返済となります。つまり、リスケにより元本返済額を減らすことができれば、毎月の返済額を大きく抑えることができます。

 交渉をして、利息のみの返済で良いと承認されれば、毎月の返済額を通常時の1〜2割以下に抑えられることになります。

その結果、資金繰りが改善され、倒産のリスクが下がります。

ただ、リスケをしてから1、2年が経っているのに、まだ元の条件に戻れず元金を払えない場合は経営状況が改善したとは言いづらいです。

そうなると今後も同じように借金が残り続け、倒産に迫られてしまうかもしれません。

銀行融資におけるリスケのデメリット(リスク)

リスケを行うことで、毎月の返済が抑えられて資金繰りに余裕が出てきます。

しかし、リスケには次のようなデメリットもあります。

  • 他の金融機関から融資を受けづらくなる
  • 経営改善計画が未達成だと債権が売却される

それぞれ見ていきましょう。

デメリット①他の金融機関から融資を受けづらくなる

銀行融資でリスケを行うと、他の金融機関機関から融資が受けづらくなります。

銀行には債務者区分(信用格付け)というものがあります。

具体的には次の6つのランクに分かれており、

  • 正常先
  • 要注意先
  • 要管理先
  • 破綻懸念先
  • 実質破綻先
  • 破綻先

リスケを行うと、ランクが正常先から要注意先以下に落ちてしまいます。

銀行では、基本的に正常先にしか融資を行いません。

そのため、リスケを行い正常先ではないランクに落ちてしまうと、融資を受けられる可能性が低くなってしまいます。

以下の記事では、銀行の格付けついて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

デメリット②返済額の増額や金利の引き上げを要求される場合がある

リスケを行う際には、銀行に対して経営改善計画を提出する必要があります。

銀行はこの経営改善計画に同意することで、融資のリスケを行います。

しかし、1年経って経営改善計画の通りに資金繰りが改善されていなければ、次の年も同じような状況になると判断されてしまいます。

8割くらい改善されていれば、リスケを継続させることは可能ですが、そうでなければリスケの更新が承認されないことが多いです。

仮に更新できたとしても、銀行から返済額の増額や金利の引き上げを求められるケースがあります。これはいつまでも返済額が少ないと、銀行側に返済の意思がないと思われるためです。

また、リスケの更新が認められなかった場合は、銀行は債権を債権回収会社(サービサー)に売却します。

つまり、返済条件の交渉相手が銀行から債権回収会社に移ることになります。

債権回収会社でもリスケを行うことはできますが、銀行に比べて条件が厳しくなってしまうので、リスケを行う際は十分注意しましょう。

銀行員が融資のリスケを拒否する2つの理由

銀行員が融資のリスケを拒否する2つの理由

これまで書いてきたように、リスケは借入条件の変更を行うこと意味します。

借入条件の変更により返済期間が延長されると、銀行は利息による収益が増えるので、銀行にとってメリットがあるように思えます。

しかし、銀行員はできるだけリスケを避けたいと思っています。

そこで、ここからは銀行がリスケを拒否する理由について見ていきましょう。

1.リスケすると銀行の利益が減るから

銀行は融資先の企業に対して、次の6種類に格付け(債務者区分)を行っています。

  • 正常先
  • 要注意先
  • 要管理先
  • 破綻懸念先
  • 実質破綻先
  • 破綻先

融資を受けている企業の大半は正常先に分類されていますが、リスケを行うと要注意先以下に低下してしまいます。

要注意先や破綻懸念先に対して、銀行は貸倒引当金を設定します。

貸倒引当金は、貸し倒れに備えてあらかじめ用意しておくお金で、債務者区分が低ければ低いほど多く積まなければなりません。

貸倒引当金を積むと銀行の利益が減少してしまうため、銀行はリスケをできるだけ拒否したいと思っています。

2.金融仲介機能のベンチマークを公表しづらくなるから

銀行には、顧客から集めた預金を融資して、利息を付けて返済させる機能(=金融仲介機能)があります。

金融庁はこの機能を一つの指標(ベンチマーク)として公式ホームページに公表しています。

この金融仲介機能のベンチマークは、言わば銀行の通信簿のようなもので、各銀行が自身のHPで公開することを義務としています。

そんな金融仲介機能のベンチマークの指標の一つに

「金融機関が貸付条件の変更をおこなっている中小企業の経営改善計画の進捗状況」

という項目があります。

これは

  • リスケを行った企業がどのくらいあるか?
  • 業績が改善し、リスケを卒業した企業はあるか?

を示しており、金融庁が銀行に対して遠回しに「リスケを減らして欲しい」と求めているとも言えます。

つまり、銀行は自身のHPへ金融仲介機能のベンチマークの公表をしづらくなるため、リスケをできるだけ避けているのです。

銀行とのリスケ交渉で失敗しない3つのポイント

銀行とのリスケ交渉で失敗しない3つのポイント

銀行員がリスケを避けたい理由がわかったところで、ここからは銀行でリスケ交渉する際のポイントをご紹介します。

リスケ交渉のポイントは以下の3つです。

  1. リスケの前に追加融資をできないか交渉する
  2. 資金がなくなる半年前には申請する
  3. 事業性評価を高める

それぞれのポイントについて詳しく解説するので、交渉のポイントをしっかり把握して、リスケを成功させましょう。

1.リスケの前に追加融資をできないか交渉する

リスケを行うと、債権者区分(銀行による格付け)下がるため、他の金融機関から借入を行うことが難しくなります。

そのため、リスケを行う前に追加融資をしてもらうことが最適な手段となります。

これはリスケ交渉の際のポイントとは少しズレますが、ご自身の事業を継続させていく上では非常に重要です。

もしリスケを行っても資金繰りが改善されず、他の金融機関からも借入が行えないとなると、倒産の可能性が高まるので、まずは追加融資ができないか交渉しましょう。

2.資金がなくなる半年前には申請する

リスケを行う際はできるだけ早く申請することが重要です。

例えば、現在行っている事業の経営状況が悪く、売上も赤字が続いているとします。

このような状況でギリギリになってリスケを申し込んでしまうと、銀行から返済目処が立たないと判断され、リスケを断られてしまうケースも少なくありません。

たとえリスケが通ったとしても、他機関からの融資を受けづらくなるため、現在残っている資産でなんとかやりくりをしなければなりません。

仮に資産が300万円しかないときは、300万円の中で、事業の継続や融資の返済・消費税や社会保険料の支払いなどを行う必要があります。

もちろん事業規模にもよりますが、この状況はかなり厳しいと言わざるをえません。

そのためリスケを行う際は、銀行への交渉と事業の継続のためにも、少なくとも半年前には申請を出しましょう。

3.事業性評価を高める

金融機関が企業の事業内容や成長可能性を評価することを事業性評価と言います。

事業性評価を高めるためには、

  • 経営改善計画が明確か
  • 事業内容に将来性があるか
  • 企業に信用があるか

などの内容を銀行に対して示すことが大切です。

基本的に銀行はリスケを避けたいと思っています。これは貸し倒れリスクがあり、銀行の利益が下がる可能性があるためです。

そのため、事業性評価を高め、銀行が抱えるリスクを避けられるようにすることが重要です。

返済できる可能性が高い経営改善計画を示せれば、リスケ交渉を成功させることは難しくありません。

銀行のリスケ中に資金調達する5つの方法

銀行のリスケ中に資金調達する5つの方法

銀行のリスケ中に、別の金融機関から資金調達したいと考えている方も多いのではないでしょうか。

ここからはリスケ中に受けられる次の5つの資金調達方法をご紹介します。

  1. 取引実績のない新しい銀行から融資を受ける
  2. 信用保証協会の保証付き融資を利用する
  3. 手形を利用し融資を受ける
  4. 有担保ローンを利用する
  5. ファクタリングを利用する

それぞれ詳しく解説していきます。

1.取引実績のない新しい銀行から融資を受ける

リスケを行うと取引している金融機関以外からも借入をすることが難しくなります。

しかし、全く取引のない銀行からは融資を受けられる場合があります。

基本的に銀行は企業にお金を貸すことで利益を出しているので、新規銀行にとって融資を行うことは自らのメリットが大きいため貸付を行ってくれる場合があります。

ただ、リスケをしていることは他銀行も認識しているため、必ずしも借入できるとは限りません。

リスケ申請時から業績が回復していて、今後の返済ができる状態であることは大前提の条件として頭に入れておきましょう。

2.信用保証協会の条件変更改善型借換保証を利用する

多くの中小企業が銀行から融資を受ける際に、信用保証協会を利用しています。

信用保証協会では「条件変更改善型借換保証」というリスケ中の企業を支援する枠組みを用意しています。

「条件変更改善型借換保証」には

  • 債権を一つにまとめる
  • 返済額の軽減を行う
  • 新規融資をする

という3つの保証が設けられており、数少ないリスケ中に利用できる資金調達方法の一つです。

利用の申請には以下のような書類が必要です。

  • 事業計画書
  • 状況説明書
  • 認定経営革新等支援機関による支援内容を記載した書面

また、四半期に1回、事業計画の実行状況を金融機関に報告する必要もあるので、しっかりと準備しておきましょう。

3.手形を利用し融資を受ける

3.手形を利用し融資を受ける

「手形貸付」を利用してリスケ中に借入を行うこともできます。

手形貸付とは、銀行に対して約束手形を提出することで、短期の資金融資を受ける方法です。

例えば、売上代金が入ってくるまでの仕入先への支払いを立て替える際などに利用できます。

手形貸付をリスケ中に利用できる理由は、手形貸付はすでに受注が決まっており、入金される予定のお金で返済される可能性がほぼ確実なためです。

銀行は返済能力を最も重視しているので、手形のように返済ができることを示せればリスケ中でも借入を行えます。

一方で、手形貸付は信用力のない企業や高額な融資を受けづらいことがデメリットと言えます。

4.有担保ローンを利用する

担保を必要とするローンを利用するのも、リスケ中の融資方法としては有効な手段の一つです。

例えば、不動産担保ローンは不動産を担保にして融資を受けるため、万が一貸し倒しが起こっても不動産(担保)で回収することが可能です。

つまり、銀行側のリスクが低いため、リスケ中でも融資を受けることができます。

他にも売掛債権を担保にする「売掛債権担保ローン」や機械設備などを担保にする「ABL(動産担保ローン)」などもリスケ中に利用できる可能性があります。

ただし、有担保ローンには途中解約金が設定されている場合があるので、途中で解約する可能性がある方は注意しましょう。

5.ファクタリングを利用する

ファクタリングは、売掛債権を売掛金の入金日よりも前に現金化する方法です。

簡単に言うと、取引している会社から将来入るお金を、手数料を支払うことで事前に受け取れる資金調達方法です。

ファクタリングは、期日までに支払いを受ける権利(売掛債権)を売却することで資金を受け取る方法のため、融資ではありません。

そのため、リスケ中でも問題なく利用できます。

ただし、ファクタリングには手数料がかかるので、手に入るお金は、本来入金されるお金より少なくなってしまうことは頭に入れておきましょう。

まとめ:資金繰りに困ったらリスケを検討するのもあり

まとめ:資金繰りに困ったらリスケを検討するのもあり

事業を経営していると、予期せぬ事態で資金繰りが困難になることは少なくありません。

銀行から融資を受けている際に、資金繰りが悪化したにも関わらず借入条件を変えずに返済を行っていると、倒産に迫られることもあります。

そのような際にリスケを行うことは、事業を継続させていく上で有効な手段の一つとなります。

ただし、デメリットやリスクも少なからずあるので、他機関からの借入などを含めじっくり検討した上でリスケを申請してみましょう。

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