会社を設立する際に必ず用意しなければならないのが、資本金です。

しかし、「資本金をいくら用意したらいいのか分からない」という人も多いのではないでしょうか?

資本金は多いに越したことはありませんが、少なくても会社を運営して行くことができれば問題ありませんし、少ない方が税制上のメリットを受けることも可能です。

この記事では資本金の概要や法律のルール、会社設立時の適正な資本金などについて解説していきます。

「これから会社を設立したい」「自社にとって適切な資本金について知りたい」という方は、ぜひ当記事を参考にしてください。

資本金とは?会社設立で必ず必要になるお金

資本金とは?会社設立で必ず必要になるお金

そもそも資本金とは、会社設立時の元手となる自己資金のことで、資本金の払込を受けると株式を発行することができます。

また、資本金については、法律上の様々なルールがあるので、資本金の概要と法律上のルールについて以下で詳しく解説していきます。

資本金は会社設立時の元手となる自己資金

事業を始めるためには無料で行うことはできません。

数ヶ月分の運転資金や初期投資のお金など、必ず一定程度のお金が必要になります。

このお金を出資者や自分で用意するなど、会社にとって自己資金となるお金が資本金となります。

資本金の払込の代わりに株式を発行する

会社が資本金の払い込みを受けた場合には、払込額に応じた株式を発行することになります。

株式の発行を受けた人は株主となり、会社の所有者になります

一般的に中小企業においては経営者が個人資産で会社に出資するため、経営者=会社のオーナーとなります。

ただし、自分で出資者を探して、投資家から出資を受けることも可能です。

資本金は株式を発行するだけで返済不要のお金になるので、資本金の払い込みを多く受ければ受けるほど会社の資金繰りは安定します。

資本金の法律上のルール

資本金の法律上のルールとしては以下のようなものがあります。

1.株式会社の資本金の額は、この法律に別段の定めがある場合を除き、設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込み又は給付をした財産の額とする。
2.前項の払込み又は給付に係る額の二分の一を超えない額は、資本金として計上しないことができる。
3.前項の規定により資本金として計上しないこととした額は、資本準備金として計上しなければならない。

会社法 第445条(資本金の額及び準備金の額)

会社法第445条では、株主の責任は出資した範囲内までであることが定められています。

もしも会社が倒産した場合に株主は出資したお金を失いますが、出資額以上の責任を負うことはありません。

また、会社が資本金として払い込みを受けた金額の2分の1以下の部分は資本準備金としておくことができることが定めめられています。

なお、資本金は1円以上で会社を設立することが可能です。

会社設立時の資本金はいくらが適当?資本金1円はあり?

会社設立時の資本金はいくらが適当?資本金1円はあり?

会社設立時の資本金はいくらにすべきなのでしょうか?

前述したように、今は資本金は1円から会社設立をすることができますが、資本金1円で本当に事業を開始することなど可能なのでしょうか?

会社設立時の適切な資本金の金額について詳しく解説していきます。

会社設立時の資本金の平均額

会社設立時の資本金の平均額はおよそ300万円程度と言われています。

以前は1,000万円以上の資本金がないと設立することができなかった株式会社ですが、今は1円の資本金から設立することが可能です。

そのため、資本金はそれほど用意する必要もないのですが、やはり事業を開始するにあたって最低限度の資本金がなければ事業を開始していくことが難しくなってしまいます。

そのために必要な資本金としてやはり300万円程度はないと事業を継続していくことは難しいでしょう。

「資本金としてどの程度が適正なのか」というよりも、事業を開始するにあたって300万円程度は元手として用意しておかなければ、腰を落ち着けて会社経営を行なっていくことは難しいと言えるかもしれません。

資本金1,000万円未満で税制上のメリットあり

資本金は1,000万円未満としておくことで税制上のメリットがあるということを理解しておきましょう。

資本金を1,000万円未満とすることで住民税と法人税でメリットがあります。

具体的には資本金1,000万円未満とすることで、住民税の均等割の部分が安くなります

例えば東京23区では資本金1,000万円以下の法人住民税の均等割は7万円ですが、資本金1.000万円を超える法人は18万円になります。

また、消費税についても資本金1,000万円未満の法人は設立から2年間は消費税が免税されます。

このように、住民税と消費税の面で資本金1,000万円未満の会社にはメリットがあります。

資本金は多ければ対外的な信用を得やすいというメリットがありますが、設立後2年程度は1,000万円未満としておいた方がよいかもしれません。

参考:国税庁|納税義務の免除
参考:東京都主計局|法人事業税・法人都民税

資本金1円で会社の運営は可能?

今は資本金1円以上で会社を設立することが可能です。

したがって、手元に自己資金を用意しなくても誰でも会社を設立することができますが、実際に資本金1円で会社を運営することは可能なのでしょうか?

自宅で自分が所有しているPCでプログラミングなどを受けるなどの個人事業というだけであれば資本金1円でも会社を運営していくことはできるかもしれません。

しかし、ほとんどの会社では、会社を始めるためには一定程度のお金が必要になります。

オフィスを借りるための保証金、事務用品やPCの購入、数ヶ月分の運転資金など、会社の設立にはやはり何かとお金がかかりますし、会社設立当初からこれら全てのお金を創業融資によって借入をしていたら、その後の資金繰りはやはり大変になってしまいます。

そのため、基本的には資本金1円で会社を設立することは難しいと理解しておきましょう。

法律上は資本金1円から会社を設立することは可能ですが、資本金1円では事業をスタートさせていくことが実際には困難です。

資本金は「いくら用意すれば設立することができるのか」という観点よりも「いくらであれば会社として運営していくことが可能なのか」という観点から算定し、売上が一定期間なくても会社をしっかりと運営させていくことができる程度の資本金を用意することを心がけましょう。

あの会社の資本金はいくら?身近な企業の資本金一覧

あの会社の資本金はいくら?身近な企業の資本金一覧

では、大手企業はどの程度の資本金を持っているのでしょうか?

就職の際には「できる限り安定した会社に就職したい」と考えるものですが、私たちが知っている企業の資本金はどの程度あるのでしょうか?

以下の企業の概要と資本金について詳しく解説していきます。

  • 日本郵便株式会社
  • 株式会社マイナビ
  • 株式会社マーキュリー
  • 株式会社スタッフサービス
  • 株式会社サトー

日本郵便株式会社の資本金

ご存知、郵便局から民営化した日本郵船株式会社です。

日本郵船株式会社の資本金は約1,443億円となっており、実に1,400億円以上の資本金となっています。

ちなみに日本郵便の資本金は三井住友フィナンシャルグループよりも多い国内最高額となっています。

株式会社マイナビの資本金

就活で有名な会社のマイナビは就職・転職・進学情報の提供や人材派遣・人材紹介などを主業務とする人材広告会社です。

マイナビの資本金は21億円となっており、日本郵便ほどではないですが、それなりに大きな規模となっています。

もともとは毎日新聞社の関連会社として設立されましたが、現在は毎日新聞との資本的な繋がりは薄くなっています。

株式会社マーキュリーの資本金

不動産やWEBマーケティングを行うIT企業の株式会社マーキュリーの資本金は5,000万円となっていますが、この会社の売上は65億円もあります。

資本金が大きくなくても売上が大きく安定している会社の典型例と言えるでしょう。

学生のみなさんなどは、資本金だけで会社を判断するのではなく、売上や利益などからも会社を判断し、マーキュリーのような会社を見つけることができるようになりましょう。

株式会社スタッフサービスの資本金

人材派遣業大手のスタッフサービスの資本金は3億円と、中規模の資本です。

登録者数約110万人を誇る大手派遣会社ですが、資本金はそれほど大きなわけではありません。

この会社は売上高2,000億円以上を誇っており、規模的にはかなりの規模であるにも関わらずやはり資本金はそれほどではないため、この会社も隠れた大企業だと言えるでしょう。

株式会社サトーの資本金

株式会社サトーは可変情報ラベルメーカーです。

資本金は約84億円、売上高は約 1,162億円という、こちらは売上規模も資本金もそれなりに大きな企業であると言えるでしょう。

このように、資本金の額だけで会社の規模や安全性を判断することはできません

会社の規模や安全性は資本金だけでなく、売上や利益などから総合的に判断するようにしましょう。

会社設立時の資本金の注意点

会社設立時の資本金の注意点

会社設立時に資本金の資本金を決定する際には注意点があります。

許認可を受ける場合、融資を受ける場合、この2点に関しては一定以上の資本金がないと許認可を受けることができなくなることもあり、創業融資を受けることができない場合もあります。

会社設立時の資本金の注意点について詳しく解説していきます。

許認可を受けるために一定以上の資本金が必要な場合

営業許可などの許認可を受けるために一定以上の資本金が必要な業種が存在します。

例えば、建設業では資本金2,000万円以上かつ自己資本の額が4,000万円以上という条件があり、派遣業では「資産の総額から負債の総額を控除した基準資産額1,000万円以上」という条件も存在します。

このように、業種によっては資本金の額が基準に満たなければその業種で営業することが困難になってしまう場合があります。

このようなことがないように、許認可を受けるために必要な資本金の額がいくらになるのかを事前に調べ、基準を満たすように資本金を計上するようにしましょう。

融資を受けるために一定以上の資本金が必要な場合

金融機関から融資を受ける場合には、一定以上の資本金が必要になる場合があります。

例えば、日本政策金融公庫の「新創業融資」を借りる場合には、「全体として必要な資金の10分の1程度は自己資金から資本金を出資できること」という条件が付きます。

例えば、全体として2,000万円が必要になるのであれば、その10分の1の200万円が必要になるということです。

また、日本政策金融公庫でなくても、創業時に融資を受ける場合には必要資金総額の1割〜3割程度の自己資金が必要になります。

創業時に融資を受ける場合にも、一定程度の資金が必要になると考え、必要金額から計上すべき資本金の額を逆算できるようになりましょう。

会社設立時の資本金に不安があるなら株式会社KIKへ相談

会社設立時の資本金は1円以上で可能ですが、実際に1円で会社の運営ができるわけではありません。

必要な資本金は業種や規模によって様々で、一定程度の資本金を用意しておかなければ、創業後に会社を正常に運転していくことは困難です。

適正な資本金を知るためには、創業のプロであるKIKに相談してみましょう
まずは無料で相談する 創業融資サポートの詳細はこちら

まとめ

株式会社の資本金は1円からで設立可能です。

しかし、会社にとって大切なことは「資本金が会社を運営していくために必要な金額かどうか」という点です。

会社を運営するためには、一定程度の手持ちの資金が必要になるので、「いくらから会社を設立することができるのか」という観点ではなく「いくらであれば会社を運営していくことができるのか」という観点で、必要十分な資本金を計上するようにしましょう。

1社あたり平均融資金額1,000万円以上
年間対応件数600社以上
審査通過率99%の豊富な実績
KIKが創業期の融資をサポート

着手金なし

完全成果報酬型なので、費用が発生するのは融資成功時のみです

公認会計士が対応

融資に特化した会計士が対応しています

手間なし

書類作成も、金融機関とのやりとりもKIKが代行します

全融資制度取扱い

日本政策金融公庫、民間銀行などが取扱うすべての融資制度に対応が可能です

まずは無料で相談する

創業融資サポートの詳細はこちら

050-1705-5776

おすすめの記事