創業間もない会社にとって、資金は極めて重要な資産です。事業を拡大するために資金調達を検討している経営者の方もいらっしゃるかと思います。しかし、世の中には多種多様な資金調達の手法がありますが、それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解されているでしょうか。

資金調達の手法は以下の通りです。

  • 融資(デット)
  • └創業融資
  • └自治体による制度融資
  • └プロパー融資
  • └保証付き融資
  • 出資(エクイティ)
  • └ベンチャーキャピタル(VC)
  • └エンジェル投資家
  • その他
  • └補助金や助成金
  • └クラウドファンディング

また、本記事で解説するのは以下の内容です。

  • 資金調達の方法を決める上で考えること
  • 資金調達の各手法の詳細
  • それぞれのメリット・デメリット

ビジネスモデルや企業の状況、イグジット戦略に合わせて資金調達の方法を決める必要がある。

資金調達の手法を選ぶ上では自社のビジネスモデルや企業の状況、イグジット戦略に合わせて決めることが重要です。1つの目安となるのが、自社のビジネスモデルが「スモールビジネス」と「ベンチャービジネス」のどちらに当たるのかという点です。それぞれについて詳しく解説していきます。

スモールビジネス

スモールビジネスとは、安定的に収益を上げる事業を指します。ビジネスモデルが既に確立されており、既に存在する市場を狙う事業です。後述のベンチャービジネスと比べると、収益が上がるタイミングが見えやすく、売上の伸び幅は小さいものの、顧客の開拓や従業員の採用などを確実に行うことができれば堅実に上昇していく傾向にあります。

ベンチャービジネス

ベンチャービジネスとは、革新的なビジネスモデルを用いて、未開拓の市場を狙う事業を指します。経済産業省は『ベンチャー企業の経営危機データベース』の中でベンチャービジネスを以下のように定義しています。

  • 1.独自の製品技術・ビジネスモデルを有している企業
  • 2.特許・実用新案の取得または申請中
  • 3.新市場の開拓を目指す企業
  • 4.株式公開を計画している企業
  • 5.指定ベンチャーの認定を受けている企業
  • 6.各種ベンチャー賞を受賞した企業
  • 7.ベンチャーキャピタル等投資機関より出資を受けている企業
  • 8.その他

未開拓市場の開拓や前例のないサービスの提供を行うため、仮説検証が必要です。市場が存在するのかどうかも不明確なため、収益が上がるまでに時間を要することが多く、多額の資金が欠かせません。その分、うまくいけば爆発的に収益を上げる事業になり得る、いわゆる「Jカーブ型」です。短期間で株式上場(IPO)やM&Aを実現する企業に多い傾向にあります。

どちらも一長一短があるため、望ましい資金調達の手法も変わります。あくまで資金調達の手法を選ぶ上でのいち要因でしかありませんが、自社の事業がどちらに当てはまるのかを確認してみましょう。

資金調達の手法とメリット・デメリット

次に資金調達の手法とそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。それぞれの特徴をしっかりと理解し、使い分けることが重要です。

融資(デット)

銀行や信用金庫などの金融機関から資金を借りる手法です。株式を付与する必要はないものの、資金の返済義務が生じます。金融機関は融資した金額を確実に回収することを重視するため、「いつどのように返済できるのか」を厳しく審査します。

創業融資

政府100%出資の日本政策金融公庫が行っている融資制度です。創業前の個人でも受けられる融資です。

メリット
  • 最大3000万円まで融資可能
  • 無担保・無保証
  • 返済期間が約7年と長く、民間融資よりも低金利(2%前後)
  • 創業前の売上等の実績がない状態でも可能
  • 据え置き期間(金利のみを返済する期間)を設定可能
  • 融資に成功した場合、「日本政策金融公庫から融資を受けた」という実績がつくため、将来的に民間融資を受けやすくなる
デメリット
  • 書類の作成に手間がかかる。
  • 一度融資に失敗すると、6ヶ月間は再度審査を受けられなくなる。
  • 日本政策金融公庫の融資担当者に返済プランを提示する必要がある。

融資を受ける上で手間がかかるものの、成功した際のデメリットはほとんどありません。一度、自社が創業融資を使えるのかどうかを確認してみるのも良いでしょう。

自治体による制度融資

制度融資とは、中小企業の発展を目的として各地方自治体が信用保証協会や金融機関と連携して設けている制度です。

メリット
  • 万が一、返済が滞った際には信用保証協会が立て替えを行ってくれる。
  • 民間融資よりも低金利(1〜2%前後)
  • 据え置き期間を設定可能
デメリット
  • 書類の作成に手間がかかる。

プロパー融資

金融機関から融資を受ける手法です。財務諸表などを見て事業の実績を基に融資判断を行うため、創業間もない会社には難しいのが実情です。

メリット
  • 融資限度額に上限がなく、融資担当者の判断で決められる。
  • 融資に成功すると、社会的信用が高まる。
デメリット
  • 売上などの実績がないと融資がおりない。
  • 代表者が連帯保証人になる必要がある。

保証付き融資

信用保証協会の保証をもらった上で受ける融資です。所定の信用保証料を支払うことで、万が一、返済が滞った際に立て替えをしてもらうことができます。なお、あくまで「立て替え」であり、返済義務がなくなるわけではないので注意が必要です。

メリット
  • プロパー融資に比べて審査が通りやすい
  • 低金利かつ長期固定の金利で借入を行える
デメリット
  • 一定の条件(資本金・従業員数・業種・区域)を満たす必要がある。
  • 代表者が連帯保証人になる必要がある。

出資(エクイティ)

株式の代わりに出資を受ける手法です。融資とは異なり返済義務はありませんが、株式を渡すため経営に関して意見を受け入れなくてはいけないというデメリットがあります。

ベンチャーキャピタル(VC)

未上場企業に対して出資するファンドの一種です。大きく分けて、個人によって組成され「ベンチャーキャピタル(VC)」と事業会社によって組成され、業務提携や利益の獲得などを目的として出資する「コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)」があります。
特にVCの場合には、出資先がIPOやM&Aをすることによる巨額のリターンを目的に出資するため、ベンチャービジネスを好む傾向にあります。

メリット
  • 返済義務がない資金を得ることができる
  • 経営に関するアドバイスや採用の支援などハンズオン支援を受けることが可能
  • CVCの場合、資金以外の資本を得られることがある。
デメリット
  • VCへ株式を付与するため、経営の自由度が下がる。
  • IPOやM&Aが難しくなった場合、支援を止められる可能性がある。
  • IPOやM&Aを目指さない場合には、VCから支援を依頼するのは難しい。

エンジェル投資家

スタートアップ企業に出資する個人投資家です。起業やM&Aを経験し、多額の資金を持った方が多くいます。

メリット
  • 事業に関する壁打ちや支援を受けることができる。
  • ベンチャーキャピタルよりも審査の目が優しい
  • 出資までの意思決定は比較的早い。
デメリット
  • 腕の良い投資家に出会うのが難しい。
  • 過剰に株式を取得されてしまう場合がある。

その他

融資・出資のどちらにも当てはまらない資金調達手法です。

補助金や助成金

経済産業省や厚生労働省が付与している補助金や助成金です。「地域創造的起業補助金」や「小規模事業者持続化補助金」など様々な種類があります。

メリット
  • 条件を満たせば、返済不要の資金を得ることができる。
デメリット
  • 常に情報を追う必要がある。
  • 資金を受け取るには一定の条件と審査に通過する必要がある。

クラウドファンディング

インターネットを通じて不特定多数の人に対して出資を依頼する手法です。出資額に応じたリターンを設定することで、出資を募ることが一般的です。この手法は法人だけではなく、個人でも出資を募ることができます。

メリット
  • 出資を募るだけでなく、自社について宣伝もできる
  • リターンを株式や資金以外に設定することができる
デメリット
  • 宣伝がうまくできないと出資が集まらない

まとめ

事業を行う以上、何が起こるかわからないため資金調達の知識は欠かせません。収益の上がり方や起業の目標によって適した手法は異なります。上記の手法を比較した上で、しっかりと選ぶようにしましょう。無計画に資金調達を行うと返済に苦労したり、経営権を取られてしまうリスクがあります。気をつけて行いましょう。

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