創業間もない経営者にとって、融資を受ける際に特に気になるのは「金利」でしょう。特に資金が少ない企業にとっては、少しでも金利を下げて返済額を減らしたいかと思います。中でも日本政策金融公庫は創業時でも利用することができ、金利も約1~2%と非常に低いのが特徴です。さらに工夫次第で、より金利を下げられる可能性があります。
しかし前提として、金利は日本政策金融公庫が決定します。そのため、金利を下げるために準備をすることはできますが金利を下げる希望が通る保証はありません。

金利を下げる代表的な要因としては以下のものが挙げられます。

  • 担保をつける
  • 代表者保証をつける
  • 技術やノウハウに前例があまりなく、新規性が見受けられる場合
  • 特定の自然災害の被害に遭ってしまった場合

日本政策金融公庫の金利の仕組みや金利を下げるコツを解説していきます。なお、本記事では「国民生活事業」の金利について取り扱います。

日本政策金融公庫の金利が決まる方法

融資の金利は4段階で決定します。

1.状況に応じて、どの融資制度が適用されるが決まる。

日本政策金融公庫の融資には「一般貸付」だけでなく、「セーフティネット貸付」「新企業育成貸付」など多種多様な融資制度が設けられており、利用目的によってどの融資制度が適用されるかが決定します。なお、どの融資制度を使うかは公庫の判断によって決定するため、選ぶことはできません。

融資制度の一覧は以下のURLをご参照ください。

参考:日本政策金融公庫の融資制度一覧

2.融資制度ごとに定められた条件をクリアすることで特別金利が適用される。

1の融資制度には別途、制度ごとに個別に特別金利を適用するための条件が定められています(一部の融資制度は基準利率のみ)。特別金利は通常の基準利率と比べてやや低い値で設定されています。特別金利の適用条件は各制度融資の個別ページに記載してあるので、ご確認ください。

3.複数ある特別金利の中で、どの特別金利が適用されるのかが決定する。

特別金利の中にも「担保を不要とする融資を希望する場合」「新創業融資制度(無担保・無保証人)を希望する場合」など複数のケースがあります。状況に応じて、どの制度が適用されるのかが決まります。特別金利の具体的な数値は後述します。

4.1~3が決定した上で、具体的な金利の値が決定する。

1~3が決定したら、公表されているテーブル内で具体的な金利を公庫が決定します。

融資制度や特別金利には様々な選択基準があるため、どの金利が適用されるかを自分で判断するのはほぼ不可能です。金利のテーブルはあくまで目安の数値を調べるのに活用しましょう。

金利を下げるためのコツ

工夫次第では、融資の金利を下げられる可能性があります。公庫に限らず金融機関は「貸したお金を確実に回収する」ことを重要視します。そのため担保を付けたり代表者保証を付けるなどをして返済の確度を上げることで金利を下げる傾向にあります。具体的には、以下のような方法が挙げられます。

返済の担保をつける

代表者が所有している不動産・土地・有価証券が担保の主な対象となります。この他にも、代表者が所有している資産を担保として受け付けてくれる場合がありますが、担保とみなしてもらえるかどうかは公庫の判断になります。何か資産を保有している場合には公庫に相談してみましょう。

代表者保証をつける

法人の場合には、代表者保証を付けることで金利を下げることが可能です。代表者保証を付けると、万が一返済ができない場合に代表者が返済の責任を負うことになります。なお、個人事業主の場合には個人名義の借入となるため自動的に事実上の連帯保証となります。そのため代表者保証を付けることはできません。

特定の自然災害の被害に遭ってしまった場合

自然災害に遭ってしまい、被災地内で事業を行う方向けに低金利で貸出を行っています。
2019年11月現在、「東日本大震災復興特別貸付」「平成28年熊本地震特別貸付」「平成30年7月豪雨特別貸付」「令和元年台風第19号特別貸付」の4つの制度が設けられています。

日本政策金融公庫の特別金利一覧(2019年11月1日時点)

特別金利の内容は個別に設定されていますが、多いのは「事業の新規性が見受けられる場合」が挙げられます。これまでにない事業や技術、ノウハウは特に優遇されやすい傾向にあります。これは日本政策金融公庫が国が運営している機関であり、融資によって日本経済を発展させることを目的として活動しているためだと考えられます。

1.担保を不要とする融資

基準利率 特別利率A 特別利率B 特別利率C 特別利率E 特別利率J 特別利率N 特別利率P 特別利率R 特別利率U
2.16~2.45 1.76~2.05 1.51~1.80 1.26~1.55 0.76~1.05 1.11~1.40 1.86~1.87 1.96~2.04 1.96~1.97 1.66~1.67

いわゆる一般的な融資です。この金利が基準となる数値として考えて間違いはないでしょう。

2.新創業融資制度(無担保・無保証および税務申告2期以内)

基準利率 特別利率A 特別利率B 特別利率C 特別利率E 特別利率J 特別利率P
2.56~2.85 2.16~2.45 1.91~2.20 1.66~1.95 1.16~1.45 1.51~1.80 2.36~2.44

創業2期目以内の場合には、新創業融資制度が適用されます。1の担保を不要とする融資と比較すると金利はやや割高になります。その分、無担保・無保証で融資を受けることが可能です。この時、代表者保証を付けて金利を下げることはできません。

3.担保を提供する融資

基準利率 特別利率A 特別利率B 特別利率C 特別利率E 特別利率J 特別利率N 特別利率P 特別利率R 特別利率U
1.21~2.10 0.81~1.70 0.56~1.45 0.31~1.20 0.30~0.70 0.30~1.05 0.91~1.52 1.01~1.69 1.01~1.62 0.71~1.32

担保を提供することで金利を下げた場合の数値です。担保が不要な場合と比較して、どちらが良いかを検討しましょう。

4.災害貸付、東日本大震災復興特別貸付(震災セーフティネット関連を除く)、平成28年熊本地震特別貸付(その他被害者を除く)、平成30年7月豪雨特別貸付(その他被害者を除く)、令和元年台風第19号特別貸付(その他被害者を除く)

基準利率 特別利率A 特別利率B 特別利率C 特別利率E 特別利率J 特別利率P
1.36~1.65 0.96~1.25 0.71~1.00 0.46~0.75 0.05~0.25 0.31~0.60 1.16~1.24

特定の自然災害の被害に遭ってしまった場合の金利です。事業所の場所など条件が定められているため、条件をよく確認しましょう。

5.中小企業経営力強化資金(2,000万円以内の無担保・無保証部分)

特別利率S
2.26~2.34

2000万以内の融資であり、認定経営革新等支援機関によって推薦を受けた場合に適用される金利です。この制度を使う場合には、自動的に特別利率Sに決定されます。

6.経営者の保証を不要とする融資(「経営者保証免除特例制度」など)

経営者保証免除特例制度を申請する場合には、上記の1~5の金利いずれかに+0.2%した値になります。ただし、「事業承継・集約・活性化支援資金(企業活力強化貸付)」「事業承継運転資金(振興事業貸付)」のいずれかを利用する、もしくは十分な担保がある場合には上乗せはありません。

また、「ソーシャルビジネス支援資金(企業活力強化貸付)」を希望するNPO法人の場合には+0.1%となります。

まとめ

日本政策金融公庫の融資の金利や融資制度は公庫が決定するため、希望を出すことはできません。しかし、金利を下げるために工夫や準備をすることは可能です。
具体的には「担保をつける」「代表者保証をつける」「技術やノウハウに前例があまりなく、新規性が見受けられる」「特定の自然災害の被害に遭ってしまった場合」などの方法が挙げられます。金利は約1~2%で変動します。数値としては微々たるものかもしれませんが、少しでも下げられるように工夫しましょう。

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