「日本政策金融公庫は借り換えできるの?」

このように、資金繰りに困っていて公庫で借り換えができるかどうか気になっていませんか?

結論からいえば、公庫で借り換えすることはできません。公庫から新規融資・追加融資という形で資金繰りに対応する方法があります。

この記事では日本政策金融公庫で資金繰りができない理由から、追加融資にオススメしたい公庫の3つの融資制度、追加で融資を受ける時の注意点についてお伝えしていきます。

ぜひこの記事を参考にして、資金繰りを改善させてください。

日本政策金融公庫は借り換えができない!その理由とは?

日本政策金融公庫は借り換えができない

日本政策金融公庫で借り換えはできません。なぜなら公庫が借り換えに対応してしまうと民業圧迫になるためです。

民業圧迫とは、民間の事業者が政府や地方公共団体に不利な事業競争を強いられることで、職業選択の自由の観点から民業圧迫はタブーとされています。

日本政策金融公庫は政府のお金で運営されており、一方銀行をはじめとした金融機関は会社のお金で運営されているので、公庫による借り換えは民業圧迫に該当します。そのため、公庫では借り換えを理由とした融資を行なっていません。

公庫で借り換えができないなら追加融資を受ける

日本政策金融公庫で追加融資を受ける

公庫で借り換えはできませんが、追加で融資を受ける形で借入することはできます。すでに公庫から借入がある場合は追加融資を、民間の金融機関からの借入のみなら公庫で新規融資の申し込みを行ないましょう。

ただし、公庫から追加の融資が受けられても、そのお金を別の金融機関の返済に充てることは禁止です。仮に公庫から借りたお金を別の返済に充てていることが発覚した場合、一括返済を求められる可能性があります。

そのため、公庫から追加で融資を受けられたらそのお金はビジネスを加速するために利用し、返済はそのビジネスで発生した利益から行ないましょう。

なお、公庫から追加融資・新規融資を受ける場合は事業計画書や返済計画書の作成が求められるため、不正に資金を借り入れすることは不可能です。

公庫で追加融資を受けるのにオススメな3つの制度

公庫の追加融資にオススメの制度

公庫で追加融資を受けるのなら以下3つの制度がオススメです。

  • マル経融資制度
  • 新創業融資制度
  • 中小企業経営力強化資金制度

いずれも担保・保証人が不要で、なおかつ対象範囲も広いため、多くの事業者が利用できる融資制度です。すでに公庫で借り入れをしている人も、そうでない人も対象です。

ここからは、それぞれの制度について詳しく説明します。

マル経融資制度|!創業して1年経過している人が対象

マル経融資制度とは、商工会議所などから原則6ヶ月以上の経営指導を受けた人を対象としたに対して、無担保・無保証で借りられる公庫の融資制度です。

融資を受けるためには、以下5つの融資条件を全て満たしている必要があります。

  • 常時使用する従業員が20人以下の法人・個人事業主
  • 最近1年以上、商工会議所地区内で事業を行なっている
  • 商工会議所の経営指導を原則6ヵ月以上受けており、事業改善に取り組んでいる
  • 税金(所得税・法人税・事業税・住民税)を完納している
  • 日本政策金融公庫の非対象の業種などに属していない事業を営んでいる

また、マル経のメリット・デメリットは次の通りです。

 

◎メリット|金利が低い
マル経融資の金利は約1.21%と低いことがメリットです。公庫の融資制度の中でも特に低い水準であり、たとえば「新創業融資制度」の基準利率が約2.56%〜2.45%なので、マル経は事業者にとって優しい融資制度といえます。

 

◎デメリット|審査に時間とお金がかかる
マル経融資に申し込みするためには、1年以上同じ地区で事業を行い、その上で商工会議所の経営指導を6ヶ月以上受ける必要があります。商工会議所に参加するだけでも年会費が必要なため、申し込みにコストがかかる点がマル経融資のデメリットです。なお商工会議所の年会費は経費計上が可能です。

 

このことから、すでに商工会議所を利用している人、あるいは融資を受けるまでに資金繰りに余裕がある人はマル経融資制度の利用が適しているといえます。

参考:マル経融資(小規模事業者経営改善資金)|日本政策金融公庫

新創業融資制度!事業開始から2期以内まで対象

新創業融資制度とは、創業時あるいは創業して間もない事業者が無担保・無保証で利用できる融資制度のことです。

新創業融資制度には以下のメリット・デメリットがあります。

 

◎メリット|事業者の対象範囲が広い
新創業融資制度の要件は以下の3つです。

  • 事業開始してから税務申告を2期終えていない
  • 事業が成長するにかけて雇用を生む可能性がある
  • 自己資金を必要資金の10分の1以上保有している

その他の融資制度では、事業資金の融資を受けるためには多くの自己資金と、2期分の申告書を求められることが一般的です。その点、新創業融資制度は多くの事業者が対象になるといえます。

 

◎デメリット|新創業融資だけを受けることができない
新創業融資制度は、それ単体で申し込むことができません。新規開業資金をはじめとした公庫の他の融資制度と組み合わせて申し込む必要があります。そのため、新創業融資制度はあくまでも別の融資制度のオプションとして考えておかな中小企業経営力強化資金制度

 

新創業融資制度はほとんどの事業者が申し込み可能なので、開業して間もない時期で資金繰りに困っている人は新創業融資制度の利用を検討しましょう。

参考:新創業融資制度|日本政策金融公庫

中小企業経営力強化資金制度!新事業分野の開拓に

新事業の開拓なら中小企業経営力強化資金制度!

中小企業経営力強化資金制度とは、新事業分野の開拓を行なっている事業者などを対象に借り入れができる融資制度です。

中小企業経営力強化資金制度には以下のようなメリット・デメリットがあります。

 

◎メリット|融資内容が魅力的
中小企業経営力強化資金の融資内容は以下の通りです。

  • 融資限度額は7,200万円
  • 最大2,000万円まで無担保・無保証で借り入れ可能
  • 返済期間は設備資金で20年以内、運転資金で7年以内
  • 金利は約2.26%〜2.35%

融資限度額が高い上に返済期間が比較的長いため、返済にかける負担を減らすことができます。金利もそれほど高くないので資金繰りに困った時に便利な融資制度です。

 

◎デメリット|申し込みは認定支援機関を通す必要がある
中小企業経営力強化資金は単独で申し込むことはできません。申し込みするためには「認定支援機関」と呼ばれる、資金調達のサポート機関を利用する必要があります。また、認定支援機関を利用して審査が通った際は、事業者負担で認定支援機関に報酬を支払わなければいけない点がデメリットです。

 

中小企業経営力強化資金の申し込みには認定支援機関を通す必要があるものの、新事業分野の開拓を行なう事業者には中小企業経営力強化資金の利用がオススメです。

参考:中小企業経営力強化資金|日本政策金融公庫

公庫の利用者が新たに追加融資を受ける時の2つの注意点

追加融資を受ける時の注意点

公庫の利用者が新たに追加融資を受ける際には、以下2点に注意が必要です。

  • 3〜5割の返済を完了させている
  • 返済の延滞や税金の滞納がない

追加融資の審査は新規融資の時よりも実績を重要視されることが多いです。そのため、各種支払いを滞納しているなど、資金繰りがうまくいっていない実績はマイナスに評価されます。

ここからは、それぞれの注意点を深掘りして解説していきます。

申し込み時期に注意!3〜5割は返済してから申し込もう

すでに公庫から借り入れをしている事業者が、追加融資を申し込む際は借入残高を3〜5割返済してからにしましょう。なぜなら、追加融資の審査では最初の融資からの事業実績を重視するためです。

はじめに融資した金額がまだほとんど返済されていない状況で申し込みをしても、まだ実績がないと判断されるため、追加融資を受けるのは難しいでしょう。

追加融資を申し込む際は最低でも3割以上は返済が完了していることが望ましいです。仮に公庫から400万円の借り入れがあるのなら120万円の返済完了、あるいは5割の200万円すでに返済完了していることが理想です。

また、万が一追加融資の審査に落ちた場合、その審査結果が他の融資申し込みに悪い影響が出ると考えられます。そのため、追加融資の申し込み時期には十分注意が必要です。

追加融資の審査は実績重視!返済や税金の滞納には要注意

追加融資の審査では実績が重視されるため、毎月の返済や税金の滞納には十分注意しましょう。公庫への返済が何度も滞っていたり、所得税や住民税など税金の支払いが遅れていたりすると、「経営がうまくいってないのでは?」と思われてしまいます。

公庫側として、そんな不安要素のある中での追加融資はリスクであり、追加した分もろとも貸し倒れが起きる危険性があります。

そのため返済や税金の滞納をしている人は、まず事業の立て直しを図り、少なくとも現在多能している支払いは全て完了しておくことが大切です。また、現在滞納していないものの、今後返済が滞ると予想できるのであれば、返済不能になる前に追加融資をするのも選択肢の一つです。

特例で借り換えができる「公庫融資借換特例制度」とは

特例で借り換えが可能な公庫融資借換特例制度

ここまで、公庫では借り換えができないことについて説明してきました。しかし、例外として借り換えができる制度が公庫にはあります。それが「公庫融資借換特例制度」です。

公庫融資借換特例制度の対象者は、社会的な環境の変化や災害など外的要因によって資金繰りに困窮している事業者です。

たとえば、近年起きた以下の災害の影響で資金繰りが困難になっている人は、公庫融資借換特例制度を利用する余地があります。

  • 東日本大震災(平成23年)
  • 熊本地震(平成28年)
  • 豪雨(平成30年7月)
  • 台風第19号(令和元年)

また、そのほか世界的な情勢の変化などが影響して、事業が傾いた場合も公庫融資借換特例制度を利用できる可能性があります。

ただし、公庫融資借換特例制度で借り換えできるのは公庫の借り入れ分のみです。そのため、銀行など公庫以外の金融機関から受けた融資は借り換えできない点に注意しましょう。

参考:公庫融資借換特例制度|日本政策金融公庫

資金繰りに困ったら売掛金を担保にして資金調達する

売掛金を担保にした資金調達

資金繰りに困ったら、売掛金を担保にして資金調達するという方法があります。

売掛金とは代金を受け取る権利のことで、まだ手元にはない売上金のようなものです。

売掛金を担保に融資を受けるということは、要するに「返済ができなくなった時にその売上の回収権を譲渡するのでお金を貸してください」という契約のことをいいます。この方法で資金調達を行えば資金繰りの現状回復を期待できます。

ただし、売掛金の担保融資はその場しのぎになりやすいことに注意が必要です。仮に今月残り100万円の支払いがあるとして、売掛金の担保で100万円の資金を調達できたとしても、結局その100万円はのちに返済する必要があります。

そのため、売掛金担保融資は借り換えの手段としてではなく、つなぎ融資として考えておくことが大切です。なお中小企業庁では、この売掛金を担保にした融資制度を資金調達の方法として認めており各金融機関で導入されています。

【中小企業庁 事業環境部 金融課】
電話番号:03-3501-2876

参考:在庫や売掛債権を担保とする融資・保証について|中小企業庁

まとめ:資金繰りに困ったら公庫で追加融資を受けよう

資金繰りに困った時ら追加融資を受けよう

日本政策金融公庫で借り換えはできませんが、融資を受けることができます。資金繰りに困っているのなら公庫から追加の融資を受けて対処しましょう。

中でもオススメの融資制度には以下の3つがあります。

  • マル経融資制度
  • 新創業融資制度
  • 中小企業経営力強化資金制度

またそのほかにも、公庫の「公庫融資借換特例制度」や売掛金担保融資などで資金を調達する方法があります。その中でも自分にあった資金調達を行なって、資金繰りを成功させましょう。

1社あたり平均融資金額1,000万円以上
年間対応件数600社以上
審査通過率99%の豊富な実績
KIKが創業期の融資をサポート

着手金なし

完全成果報酬型なので、費用が発生するのは融資成功時のみです

公認会計士が対応

融資に特化した会計士が対応しています

手間なし

書類作成も、金融機関とのやりとりもKIKが代行します

全融資制度取扱い

日本政策金融公庫、民間銀行などが取扱うすべての融資制度に対応が可能です

まずは無料で相談する

創業融資サポートの詳細はこちら

050-1705-5776

おすすめの記事