「日本政策金融公庫の新創業融資制度ってどんなの?」
「新創業融資制度の審査に通過する方法が知りたい」

このように、新創業融資制度について気になっていませんか?

新創業融資制度はこれから事業を始める人、または事業を開始して間もない人が受けられる融資制度です。民間の金融機関と比べて金利が低くて返済期間が長いなど、創業時に優しい制度内容となっています。

この記事では、新創業融資制度のメリット・デメリットと審査に通過するポイントについて解説しています。

この記事を読むことで、

  • 新創業融資制度の内容がわかる
  • 審査通過に大切なポイントを知って、申し込み準備に取り掛かれる
  • 自分に合った創業融資の制度がわかる

ようになります。

ぜひ最後までお付き合いください。

公庫の新創業融資制度とは?制度のメリット・デメリット

新創業融資制度のメリット・デメリット

公庫の新創業融資制度とは、新たに事業を始める人や事業を開始して間もない人が、無担保・無保証で事業資金を借り入れできる融資制度です。

新創業融資制度の概要は以下のようになっています。

利用の要件
  1. 創業の要件
  2. 雇用創出等の要件
  3. 自己資金要件
融資限度額 3,000万円
返済機関 他に利用する融資制度によって変動
利率 個別事情によって変動。
基準利率は2.56%〜2.75%(令和2年3月現在)
担保・保証人 原則不要

新創業融資制度は決算書を出さずに申し込めることが特徴で、まだ事業の結果が出ていなくても借りられる余地があります。通常、銀行などの金融機関で創業資金の融資を受けるとなると、事業の安定性を見られるため2期分の決算書の開示を求められることがほとんどです。

その点、公庫の新創業融資制度はこれから事業を始める人に優しい融資制度といえます。

以下では新創業融資制度の具体的なメリット・デメリットについて解説していきます。

新創業融資制度のメリット|返済期間が長くて金利が低い

新創業融資制度のメリットは返済期間が長くて金利も低いことです。

新創業融資制度は公庫の他の融資制度と組み合わせて申し込む必要があり、それによって返済期間も変動します。しかし、公庫の融資制度はどれも返済期間が長いものばかりなので、新創業融資制度の返済期間も長くなります。

たとえば、新創業融資制度と合わせてよく利用される「新規開業資金」の返済期間は設備資金で20年以内、運転資金で7年以内です。そのうち2年間の据置き期間も設けることができるので、余裕を持って融資を受けられることが新創業融資制度のメリットです。

また、新創業融資制度は金利が低いこともメリットの一つです。

公庫の他の融資制度と比べると金利はやや高めですが、民間の金融機関と比べると創業融資としては低い水準となっています。

新創業融資制度のデメリット|単体では申し込み不可

新創業融資制度はそれ単体で申し込みできない点に注意しなければいけません。

日本政策金融公庫の他の融資制度と組み合わせる必要があり、あくまでもオプションとして新創業融資制度は利用されます。組み合わせられる融資制度はいくつかありますが、基本的にどれも審査基準に違いはありません。

要件を満たしていて、なおかつ特別利率が適用されるものを選びましょう。

なお、新創業融資制度は、利用要件が似ている「新規開業資金」と組み合わせて利用するのが一般的です。

融資を利用できる3つの要件とは?わかりやすく解説

融資を利用できる3つの要件

日本政策金融公庫のホームページによれば、新創業融資制度を利用できるのは以下3つの要件を全て満たしている人とされています。

  • 創業の要件
  • 雇用創出等の要件
  • 自己資金要件

しかしこれだけでは、どういった要件なのかがよくわかりませんよね。ここからは、それぞれの要件について誰にでもわかりやすいように紹介していきます。

参考:新創業融資制度|日本政策金融公庫

創業の要件|新たに事業を始める人・始めて間もない人

「創業の要件」を満たすのは、新たに事業を始める人または始めて間もない人です。

具体的には、事業開始前か事業を開始して税務申告を2期終えていない事業者が対象となっています。

そのため、すでに税務申告を2期終えている人は新規開業資金あるいは一般貸付などを利用して資金調達する必要があります。

雇用創出等の要件|従業員を雇用するなどの予定がある人

「雇用創出等の要件」は具体的に10個もの要件があり、そのいずれかを満たしている必要があります。

各要件をわかりやすくまとめると以下のようになります。

  • 従業員の雇用を予定している
  • 事業にニーズがあってなおかつ差別化されている
  • 事業と同じ業種の経験が長い

この3つのいずれか当てはまる場合は、雇用創出等の要件を満たしている可能性が高いです。

逆にいえば雇用創出等の要件を満たしていないのは、従業員の雇用を生まず、市場のニーズにもそぐわない、そして事業経験もほとんどない場合とされます。

「自分が雇用創出等の要件を満たしているのか不安」という人は、一度日本政策金融公庫に相談してみることをオススメします。

参考:新創業融資制度の雇用創出等の要件|日本政策金融公庫

自己資金要件|10分の1以上の自己資金を確認できる人

「自己資金要件」を満たすのは、10分の1以上の自己資金を確認できる人です。

たとえば500万円の資金調達が必要で、新創業融資制度から450万円の融資を受けようと考えている場合は50万円の自己資金が必要です。

自己資金とは自分の手元にあるお金のことで、事業に利用する予定分の金額が自己資金として認められます。仮に貯金が100万円あったとして、そのうち30万円を事業に利用する予定なら自己資金額は30万円となります。

また、自己資金は返済義務のないものも適用されるので、親族や知人などからもらったお金も自己資金として換算することが可能です。

新創業融資制度の審査に通過する5つのポイント

新創業融資の審査に通過する5つのポイント

上記で説明した3つの要件を満たしていれば新創業融資制度の申し込みできますが、必ずしも審査に通過するわけではありません。申し込み要件と審査は別ものなので、融資を受けるためには審査を通過する必要があります。

新創業融資制度の審査に通過するためには、以下5つのポイントが大切です。

  • 自己資金比率が高い
  • 各種支払いを滞納していない
  • 創業計画書が作り込まれている
  • 業界の経験がある
  • すでに事業がうまくいっている

ここからは、審査を有利に進めるための5つのポイントについて詳しく解説していきます。

自己資金比率が高い|公庫にかかる負担を下げる

自己資金比率の高さは、新創業融資制度の審査において特に重要なポイントです。融資の利用要件では10分の1以上の自己資金が必要ですが、その比率を上げることで審査を有利に進めることができます。

なぜなら、自己資金は創業者の事業にかける本気度として評価されるためです。創業融資を申し込む人のうち自己資金をほとんど用意していない人よりも、努力して自己資金を多く準備してきている人の方が本気度を感じられます。

また自己資金比率が高ければ、公庫にかかる負担やリスクが少なくなるのも理由の一つです。事業はあくまでも自分で運営していくものなので、公庫ばかりにお金の負担やリスクをかけるのはあまり評価されません。

そのため、自己資金比率はできるだけ高くして融資を申し込むことが大切です。最低でも3分の1以上の自己資金比率を意識しましょう。

なお以下の記事では、自己資金がゼロの状態から創業融資を受ける方法について詳しく解説しているので、ぜひチェックしてみてください。

各種支払いを滞納していない|税金やローンの延滞に注意

税金やクレジットカードの支払い、各種ローンの支払いなどを滞納している人は公庫の審査に落ちる可能性が高いです。

なぜなら、公庫の返済よりも税金の支払いなどが優先されると考えられるためです。

公庫の返済をはじめとした各種支払いは事業の利益から行われます。仮に各種支払いが滞っていて事業の利益が少なかった場合、公庫の返済ができない可能性があります。

公庫は貸したお金が返済されることを前提として融資を行っているため、返済見込みの低い人には融資を行いません。

各種支払いをきちんと行っているかは、審査において大切なポイントです。支払いが滞っている人はまず税金などを全て支払ってから公庫の融資を申し込みましょう。

創業計画書が作り込まれている|計画書は書き方が重要

創業計画書の書き方が重要

新創業融資制度を申し込む人は創業計画書の提出が必要です。その際に作り込まれている創業計画書を提出すれば審査を有利に進めることができます。

創業計画書はこれから始める事業の内容をはじめ、事業にかける思いや事業が成功する根拠を示すものです。公庫は事業が成功することを見越して融資を行うので、創業計画書で事業が成功する可能性を感じられれば審査を有利に進められます。

そのため、創業計画書は正しい書き方で作成することが非常に大切です。

以下の記事では創業計画書の書き方について詳しく解説しているので、これから新創業融資制度を申し込もうと考えている人はぜひチェックしてみてください。

業界の経験がある|事業者の経歴や実績が審査に影響する

新創業融資制度の審査を有利に進める上で業界の経験も大切なポイントです。

利用の要件として業界経験の有無が問われているように、これから始める事業の業界をすでに経験している人は審査で高く評価されます。これまでどんな仕事をしてきたのか、どの程度のスキル・経験があるのかといった、事業者の経歴や実績は審査に影響します。

経験したことのある事業を始める人は、その経験と実績をアピールしましょう。

逆に、全く未経験の業界にチャレンジする人は、担当者から「本当に事業を成功させられるのか?」と思われるので、創業計画書などで事業が成功する可能性を伝えることが大切です。

すでに事業がうまくいっている|赤字続きの事業は不利

すでに事業を始めていて、その事業がうまくいっている場合は新創業融資制度の審査に通過する可能性が高くなります。

なぜなら事業が安定して融資をきちんと返済できることの証明になるためです。日本政策金融公庫はきちんと返済できる人に対して融資を行なっています。

つまり、すでに事業がうまくいっていて利益が出ていることを証明できれば、公庫としてはぜひ融資をしたい対象ということです。逆に事業が赤字続きの場合は返済の遅れが予想されるので審査が不利になります。

事業を始めている事業者であることが前提ではありますが、事業がうまくいっているのなら、事業の資金繰りや利益を積極的にアピールしましょう。

新創業融資制度の審査結果はどう届く?審査の流れを紹介

新創業融資制度の審査結果

新創業融資制度の申し込みをして審査結果が届くまでの流れは以下の通りです。

  1. 申し込み
  2. 面談・書類の提出
  3. 店舗や事務所等を訪問
  4. 審査
  5. 審査結果の通知
  6. 融資の実行

申し込みを行って審査結果の通知が届くまでおよそ3週間前後で、審査結果の通知は郵送で行われます。

面談や事務所等の訪問の後に、日本政策金融公庫から電話がかかってくることがありますが、それは審査結果の連絡ではなく審査に関する質問のための電話がほとんどです。

また、仮に審査に落ちた場合でも審査結果の通知は行われるので、審査期間中は審査結果が郵送で届くのを待ちましょう。

新創業融資制度に必要な書類は6つ!申し込み前に確認

新創業融資制度に必要な書類

創業融資制度の申し込みに必要な書類は以下の6種類です。

  • 借入申込書
  • 創業計画書
  • 見積書(設備資金を申し込む場合)
  • 履歴事項全部証明書の原本(申込人が法人の場合)
  • 不動産の登記簿謄本または登記事項証明書(担保を希望する場合)
  • 推薦書(生活衛生関係の事業を営む場合)

申し込み内容や事業の内容によって、人それぞれ提出する書類は異なるので注意しましょう。

たとえば、個人事業主としてWEB系の事業を始める人で、設備資金がかからない事業者は、提出する書類が借入申込書と創業計画書の2枚程度となります。

また、そのほかにも任意で「資金繰り計画書」などをプラスで提出すれば、きちんと事業計画を行っていると判断され、審査を有利に進めることができます。

女性の起業に最適!特例で受けられる2つの創業融資制度

女性の起業に最適!特例で受けられる2つの創業融資制度

女性の起業家の場合、新創業融資制度と併せて以下2つの融資制度もオススメです。

  • 女性、若者/シニア起業家支援資金の概要
  • 新創業融資制度(女性の小口創業特例)

それぞれ新創業融資制度をより好条件で借り入れできる制度となっています。対象者はぜひ利用を検討しましょう。

ここからは、2つの融資制度について詳しく解説していきます。

女性、若者/シニア起業家支援資金|低金利で借入可能

「女性、若者/シニア起業家支援資金」とは、優遇された特別利率で借り入れができる創業融資制度です。融資の対象者は次の要件を満たす人です。

  • 女性または35歳未満か55歳以上の人
  • 新たに事業を始める人または事業開始してから7年以内の人

対象者は新創業融資制度と組み合わせることで、無担保・無保証人は変わらず、基準利率2.16%~2.35%(令和2年3月現在)で利用できます。

通常、新創業融資制度を利用する場合は「新規開業資金」のオプションとして申し込みされますが、「女性、若者/シニア起業家支援資金」と組み合わせることでより好条件で借り入れできるようになります。

女性の方で要件を満たしている事業者は、ぜひ女性、若者/シニア起業家支援資金の利用を検討してみてください。

新創業融資制度(女性の小口創業特例)|借入ハードルが低い

新創業融資制度(女性の小口創業特例)とは、通常の新創業融資制度を女性の小口創業に対応させた制度で、通常よりも申し込みの条件が優しくなったものです。

通常の新創業融資制度と異なる点は、対象の要件と貸付限度額の2つです。

女性の小口創業特例の場合、対象者が女性限定で貸付限度額が300万円までになる代わりに、雇用創出等の要件が不要となります。要するに、創業の要件と自己資金要件の2つを満たしていれば申し込みが可能です。

これから小さな事業を始める女性で、借り入れ希望額が300万円未満なら、ぜひ新創業融資制度(女性の小口創業特例)の利用を検討してみてください。

また、一部の事業者に限られますが、「女性若者シニア創業サポート」と呼ばれる東京都が行う融資制度を利用するのも選択肢の一つです。

女性若者シニア創業サポートについて以下の記事で詳しく解説しているので、東京都内に住む女性の方は併せてチェックしてみてください。

審査に落ちた時の対処法とは?他に受けられる融資制度

審査に落ちた時の対処法とは?他に受けられる融資制度

万が一、新創業融資制度の審査に落ちてしまった場合、以下2つの対処法があります。

  • 別の方法で資金調達を行う
  • 審査に落ちた原因を改善して再度申し込む

日本政策金融公庫の他に資金調達する方法として、制度融資や銀行融資、出資、投資などが一般的です。しかし、実績のない創業時から融資を受けることを考えると審査のハードルが高いため、公庫の審査に落ちた原因を改善して、また新創業融資制度に申し込むのも手段の一つです。

日本政策金融公庫の融資審査に落ちた時の対処法について以下の記事で解説しているのでぜひ参考にしてください。

まとめ:新創業融資制度を受けて資金調達を成功させよう

新創業融資制度を受けて資金調達を成功させよう

まだ実績のない創業者が資金調達をするなら、日本政策金融公庫の新創業融資制度を利用しましょう。

新創業融資制度の審査に通過するためには、以下5つのポイントが大切です。

  • 自己資金比率が高い
  • 各種支払いを滞納していない
  • 創業計画書が作り込まれている
  • 業界の経験がある
  • すでに事業がうまくいっている

新創業融資制度は創業初期の事業者でも申し込みでき、さらに民間の金融機関の融資制度と比べても金利や返済期間の点でメリットがあります。

また、女性や若者など要件を満たす人は特別な条件で借り入れできる創業融資制度もあるので、併せてチェックして資金調達を成功させましょう。

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